父、母入院で病院巡り

(承前)
この1989年(平成元年)の年の暮れは父、母入院ということで、その印象が一際強く残っている月日でした。
仕事の方も当時受験生を多く抱えてましたからいよいよ追い込みの重要な局面、そんな中、ベッド上で一人もがいている父の元へ2日,次に、過労からの入院で容状は安定していた母の元へは、父の病状報告も兼ねて1日,そんなローテーションでの病院巡り。
父としては母も入院して来られなくなったので、まあ一人で寂しがっているわけです。
そこへ私が行って、まずはベッドから抱え起こし車椅子に乗せて、病院内を一周。
そしてまたベッドに寝かして、定期的に寝位置を動かして、付き添い一人で毎日そんなことの繰り返し。

相部屋で付き添いに来ていた、下町の豆腐屋のおかみさんは言いました。
「あなたはきっとお父さん元気な頃よっぽど可愛がられて、いい思いされたんでしょう。だからこうやって毎日来てはいろいろと面倒見てるのね。」

冗談じゃない。
子供の頃から父とは敵対し、青春期は疎まれ、その葛藤の中で生きてきた。
いい思いをしたというなら長兄です。
長男ということで金銭的にもさんざん援助され、それに比べて末子の私などそんな援助もゼロ、ただただいかにエディプスコンプレックスの核心たる“父親殺し”をするか、それが青春期の人生に重くのしかかったテーマでした。
それが思いもかけず父の病気ということで“父親殺し”といったテーマも霧消し、いわばヒューマニズムの観点から病状を見舞っている、それだけの話なのに、周囲からは妙に誤解されていました。(続)



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