泥だらけの青春 (1954) 監督 菅井一郎




ストーリー Movie Walker



三國連太郎。1951年、28歳で銀幕デビュー。

これデビュー作ではないです。デビュー2年後ながら、24本目の出演作品。

色々調べてみました。

当時映画界は、各映画会社と役者が専属契約を結んでいて、例えば三國の場合、松竹専属だったため希望しても、東宝や日活の映画には出られないのが常識だった。

三國はデビューの年と翌年にかけて、松竹で6本の映画に出演後、どうしても稲垣浩監督作品に出たい!その役柄を演じたい!と、松竹を抜け出して東宝へ。




↓ それがこれ。ポスター右下のイケメンが三國連太郎。主役は三船敏郎。






「五社協定」と呼ばれる映画会社の役者まるめこみ。違反した三國に対して松竹の撮影所には、「犬猫三國立入ルベカラズ」という看板が立てられたとか。映画人にとって何とも窮屈な、閉鎖的な、のちに邦画が衰退する原因になったとも言われる決まりでした。

だって、「東宝のあの男優と、松竹のあの女優の競演が観たい!」って望んでも実現しないわけだから。

わずかな例外・特例はあったみたいですが、なんと御大・黒澤明も涙を飲んだことがあるそうで。





(104)黒澤明の映画入門 (ポプラ新書)





三國は、東宝で計7本の映画に出演したのち、今度は日活のこれ「泥だらけの青春」に出演。

しかも映画の内容が、スタアになったことで天狗になってギャラのアップを要求し、「おまえの代わりなんてどこにでもおるわい」と撮影所からはじきだされてしまう男の転落話し。結局土下座したり、愛=同志と思っていた女優にも裏切られ、みじめにも路頭に迷ってしまうというもの。








ソフト化されてないので、以下、ラストシーンを思いっきりネタバレ御免。

三國は酔っぱらい、かつて足蹴にしたバーテンダーにボコボコにされ、さらにかつての恋人・乙羽信子の結婚式に乱入し奇声をあげて退場し、夜の街をひたすら歩き続ける。ライトを浴びたその影が、白い壁に残って・・・「完」。

・・・え!? 救いなし!?

劇場でぶったまげました。普通、例えば希望の灯りみたいなものに進んでいくとか。。。

皆無。

主人公的には、絶望でエンド(笑泣)。

乙羽信子の旦那様でも有名な、新藤兼人脚本。突き放すね〜 ハンパない。
いや、ひょっとしたら、当時の役者たちへのプロパガンダ??? 撮影所なめたらこうなるで〜みたいな?(恐)。


乙羽信子、当時30歳。スタイリッシュで美しかった。




愛妻記 (文春文庫)





2017年 8月25日 
ラピュタ阿佐ヶ谷 にて鑑賞




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↓ 読んでみたい。


別れの何が悲しいのですかと、三國連太郎は言った [ 宇都宮直子 ]















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