背広さんスカートさん (1956) 監督 小森 白






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新東宝映画続けます。小森 白(こもり はく、または きよし)監督作品。脚本は二年後1958年に日本中を熱狂させた「月光仮面」の原作者、川内康範(かわうち こうはん 1920~2008)。






月光仮面 その復讐に手を出すな篇 DVD-BOX TVGB-004






対立する化粧品会社のセールス対決。一方は恰幅の良い男性セールスマンであだ名が「背広さん」。対する女性セールスウーマンもいわゆるスーツ姿だけど「スカートさん」と呼ばれ(苦笑)、対立しつつきちんと結ばれて行くという分かり切ったストーリーです。





劇場にあった台本のコピー。





↑ この表紙を見てあ、そうかと。「オペレッタ」だったのね。そう、ところどころ急に歌い出したり。口紅のセールス合戦をするのに歌いながら踊りながらだったり。なんか中途半端なミュージカル?などど思いながら見ておりました。









そうそう、丹波哲郎が他ではそうそう観られないコメディアンぶりを発揮しててナイス。でもでも彼の演技に限らずこの映画、見方を変えれば「俺だってこんな役もできちゃうもんね」みたいな「やってます感」満載とも言えそうで(特に対立する化粧品会社の社長それぞれのコメディアンぷりとか)。というのも、先に観賞した 「日米花嫁花婿入替取替合戦」 にも書いたように、こちらの映画は演出しているというより、役者に自由にやらせてしまって演技過剰に見えた。つまり監督が制御・整理していない感じ。 「日米〜」はそれぞれが出しすぎず抑えすぎずがハーモニーになっていたけど、こちらはそれぞれが「俺はこうだ!」みたいな熱で蠢いてる感じで、うん、だからしんどかった。





「日米〜」の時より初々しかったヒロイン・日比野恵子(スカートさん)↓ 別映画







ライバル同士の背広さんとスカートさんは、なぜだか都合良く、同じ「高級アパート」で隣同士になります。昭和31年の「高級」は、四畳くらいのキッチンダイニング+六畳間および押し入れて感じ。小さな台所はあるが、廊下に共同洗い場があり、電気炊飯器なんて無い時代!背広さんもスカートさんも、共同洗い場で釜ごと米を研いだりしてました。 シーンにはありませんが当然電話もないし、テレビだって普及が進むのはこのあとだから。











対立する会社社長のそれぞれの娘と息子が愛し合い、結婚を猛反対されたので、入水心中を装って海へドボン!「すまぬすまぬ〜」と社長たちもドボン!の撮影風景(写真・下)。











ヤフオクで見つけた新聞広告。次週公開!







川内康範と言えば、↓ そうそうそんな騒動もありましたが、レビュー読む限りきっと「戦争の傷」を映画や歌という表現で、癒し続けてきたのではないか?と思います。同感です。



無償の愛 森進一君へ 川内康範の遺言






おふくろさんよ 語り継ぎたい日本人のこころ





そう、この「背広さんスカートさん」も、戦後まだ10年あまり。女性が化粧をする、オシャレをする悦び=生活の豊かさ。最新の口紅のセールストークを聞きながらうっとりするご夫人たちの表情も印象的でした。





2017年 10月30日
シネマヴェーラ渋谷 にて観賞





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