九十九本目の生娘 (1959) 監督 曲谷守平






 ↑ この部分、映画のメインビジュアルであるべきポスターをアップしてたんですが、「公序良俗に反する」とかの理由で削除されたので差し替えました・・・残念至極。






ストーリー映画.Com





このサイトは、過去の日本映画を紹介することが目的なので、出来る限りその時代に沿った写真を掲載しなければという使命で運営してますが、そんな想いなど統括する側には関係ないということなのでしょう。

映画や創作の現場で、かつて「エログロ」と呼ばれた表現方法があったことに耳目を傾けることなく、単純に猟奇的=気分を害するとだけ決めつけられるのは心外ですが、仕方がありません。以下載せていた写真の多くを割愛したので、今回は文章が多め。




それでも興味がある方はこちらへどうぞ ↓

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さて、気分をとり直してここからが私のレビュー。

新東宝映画、「女真珠王の復讐」(1956) と双璧を成す(?)ぶっ飛び映画。でこっちは諸処事情(表現的なもの)があって恐らく今後、DVDにもテレビ放映もされないだろうという作品。

シネマヴェーラ渋谷 サンキュー! 通常二本立てで1100円(会員料金)だけど特別興業てことで1本でこの値段。でも構いません!存分に楽しみました!





チラシ写真でさえも「削除」されたので「加工」許せ。









岩手県の北上山にある、とある部落の(実際の地名で場所を限定してしまったこともソフト化ならない理由か?)秘密の儀式。10年に一度、生け贄の処女の血を吸わせて刀を鍛錬し奉納する行事。で今年はラスト1本(99本目がラスト)の刀を完成させれば、その部族は永遠に栄えるというもの。

↑ ストーリーにあるように、ここで五月藤江という妖怪とか鬼婆専門みたいな方が演じるまさに「オババ」が、秘境の泉で半裸で戯れる女二人を今年の生け贄にと拉致します。女のうちのひとりは新東宝エロス担当の三原葉子!残念ながら台詞らしい台詞ないまま、のちに儀式で殺されます。





五月藤江


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三原葉子


猛吹雪の死闘 [DVD]






部落の長が、愈々99本目の刀の仕上げに、三原葉子の血で熱き刀身を鎮めます。が、しばし検品のち絶叫。

「失敗じゃ・・・血が穢れておった!」


ストーリー上、地元の男たちにナンパされて秘境にたどり着いたとおぼしき東京女子たちなので。どう見ても「処女」ぽくなくて当然な展開なんだけど・・・そもそも「オババ」何してるの?て感じ(笑)。


さて、行方不明になった三原葉子たちを探索する警官隊。この部落が執り行う10年に一度の「祭」の開催は知ってはいたものの、実はこんな非道なことが割と公然ぽく、しかも代々行われていたとは露知らなかったようで(笑)。やがて伝統を守り最後の99本目の刀を意地でも作ろうとする部族たちと警官隊、銃撃戦を繰り広げる始末(この対決部分も超笑えるんだけど書かないでおく)。


若いっ!菅原文太(当時25歳)デビュー翌年、6本目の出演作だもん、ピチピチしてます。 「恋愛ズバリ講座(1961)  より凛々しい感じ。









オババ大活躍。怪力オババは逮捕されても大暴れ。でもって署を訪ねていた文太さんの恋人で、かつ署長の娘・矢代京子(写真右)に狙いを付けます。






オババ(おれ画)こんな感じでガン付けて、矢代京子震えあがります。






もとい、梅図かずお先生的ならこんな感じ。こっちが近い。参りました!







矢代京子さん、2017年上映の際、トークショーに参加。その時披露した裏話が面白い ↓


矢代京子・トークショー・レポート1





先に観賞した 「日米花嫁花婿入替取替合戦 (1957)」 で監督・曲谷守平(まがたに・もりへい)さんの演出力を買っていたので、特に前半のサスペンス感なんかも良かったのですが、いかんせん(当然ながら説明的な展開脚本に=これが50〜60年代のテレビドラマに継承されていったのだと思う)御都合主義なお話と、部落の長を演じる役者の「大芝居」(このおっさんひとりで悦に入ってるかんじ)に観ていて疲労がすこし。


でもでも、面白かった。

昭和34年。この時代、例えば山深い土地などでは行政とかが把握しきれていない部族などの存在とか宗教団体とかあったかもしれないし、安部公房の 「砂の女 (1964)」 も原作は昭和30年代の終わりの、砂漠で暮らす(架空だけど)部族だし。「砂の女」で思い出したのは、昆虫採集にやってきた都会人・岡田英次に、部落の長が近づいて声を掛けた第一声は「調査かね?」 だったこと。

つまり、よそ者を見分けていたこと。調査=行政関係者なら徹底的にシラを切って帰ってもらうか、最悪殺す。関係ない一般人なら部落に囲って出さない。怖ぇ〜!










ところでこの作品、かつてVHSで出たことがあったのか?ヤフオクで高価取引されていたのがありました。

2017年 11月3日 シネマヴェーラ渋谷 で観賞しましたが、この日が「第2回・ディープな新東宝映画特集上映」の最終日。1〜2回とも仕事の関係で思ったほど立ち寄れませんでしたが堪能しました。次はいつの日か?これからも追いかけて行きたいと願う次第。





ここまでに観た新東宝映画


「女真珠王の復讐 (1956)」 監督 志村敏夫

「恋愛ズバリ講座 (1961)」3話オムニバス

「東海道四谷怪談 (1959)」監督 中川信夫

「覗かれた足(1951)」監督 阿部豊

「日米花嫁花婿入替取替合戦 (1957)」監督 曲谷守平

「背広さんスカートさん (1956)」監督 小森 白

そしてこの「九十九本目の生娘 (1959)」











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Youtube 予告編 本編シーンにない場面あり




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