可愛いめんどりが歌った (1961) 監督 富本壮吉





ストーリー Movie Walker



偶然だけど同じ監督、脚本、主演の映画を続けてみる。監督の 富本壮吉(1927-1989) は名匠・伊藤大輔の助監督からの叩き上げで、しかし60年代後半からテレビドラマの演出が増えた経歴。シリーズ化された「家政婦は見た」の原点にあたるドラマを監督した記録がありました。


↓ BOX揃えている人ってどれくらいいるのだろう?


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脚本の 笠原良三(1912-2002) は喜劇を中心に山ほど書いたシナリオライターの重鎮。「仁義なき戦い」の脚本で有名な笠原和夫は弟子だけど血縁関係はないそうです。

1967年「座頭市血煙り街道」の脚本がハリウッドでリメイクされて ↓ ルトガー・ハウアーが座頭市やったそうです。



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たぶんこの「可愛いめんどりが歌った」に関しては、笠原良三さん的に、きっと山ほどの中の1本ということだと思います。作品性とか脚本とは何たるか?なんて追求してたらとても見てられません(笑)。

でもでも私が大好きな傑作人情劇 「下町 ダウンタウン (1957)」 監督 千葉泰樹 も笠原さんの筆によるものなのでビックリ!。つまり、「物語る」ことに関しては、大御所のひとりに間違いないということ。




若大将も、書いておられました。


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田宮二郎。 「夜の勲章 (1965) 」監督 村野鉄太郎 で書いた通り、1978年に猟銃自殺するという悲劇。そんな彼の出世作となった「悪名」がこの1961年、次の作品だったので、最後の初々しさが漂っている感じ。ヒロイン・大空真弓に恋い焦がれてしまう葛藤を、大きな眼球をキョロキョロさせて「ベタ」に演じておりました。







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↑ 「次郎」は誤植(痛)。

羽田空港に降り立った日航機。そこから颯爽と現れる大空真弓(当時21歳)。大阪から家出して母の友人夫妻の家に転がり込みます。ティーンエージャーの役どころですが、男を翻弄してわがままに、かつしたたかに生き抜いていく物語。エロではなく、妖艶というのでもなく、なんだろう?清潔なエロ?セクシーと可愛いの狭間にあるツボ?みたいな感じがする大空さんの佇まい。












説明的なモノローグや、ただ女に翻弄されていくだけの男たちの単純さにバカバカしくもなるが、こんな大空真弓が観られるという貴重感。このあとテレビ出演が多くなり、どっちかというと早くも主婦っぽい役柄の印象が強かったので、お得な意外性で楽しめました。











タイトルの「可愛いめんどりが歌った」は、劇中で大空真弓が出演することになるテレビドラマの主題歌で、歌手の森山加代子(当時19歳)がばっちりキュートなルックスで登場し、ドドンパ節で歌います(中村八大さん作詞作曲)この当時のヒット曲、洋楽と邦楽、ポップスやロックの影響がない今聴けば奇妙な融合が面白い。











大空真弓に旦那のシナリオライターを寝取られた、本来なら悲劇の妻を演じる左幸子が良かった。悲劇どころかしっかりちゃっかり財産管理・訴訟準備してますという感じの強さ。この女優、「飢餓海峡 (1965)」 監督 内田吐夢 でも書いたけど只者じゃない。





左幸子(1930-2001)1963年、日本人初・ベルリン国際映画祭女優賞を穫ったのはこの映画


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ソフト化されてませんので、機会があれば是非の観賞をおススメします。











2017年 11月22日
シネマヴェーラ渋谷 にて観賞






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