こつまなんきん (1960) 監督 酒井辰雄






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瑳峨三智子(1935-1992)という女優の魅力。小柄で細身で胸大きくグラマラス。「妖艶さ」を演じているのだが、きっとそれが受けて同じような役柄ばかりだったのだろう。公私ともに妖艶に生きることが求められ、自身もそれを追求したのかもしれない。









*写真は別映画

嵯峨三智子 Wikipedia 激動の人生




↑ を読む限り、まるでこの映画のヒロインのような人生。美貌と才覚でのし上がっても、結局男性関係で身を持ち崩し彷徨う。昭和の大女優・山田五十鈴の娘であること。幼い頃に離婚した母は親権を失い映画デビューまで父方で育ったという生い立ち。嵯峨三智子も結婚・離婚を繰り返したり夫がガス中毒死(自殺?)したり、わずか57年間の人生。






↓ 母・娘2ショット。








それにしてもこの映画、きっと愛され求められ(中には嵯峨美智子の半裸姿だけを見たくて)繰り返し上映されたに違いない。フィルムの状態は最悪でした。おそらく優秀な映写技師によりクリーニングされてほこりやコマ飛びは少なめだったのですが、フィルムの管理が杜撰だったのでしょう。全編黒いスクラッチ傷が最初から最後まで続き、カラーは紫外線をたっぷり浴びたように褪色。少年漫画雑誌のピンク色のページに青いインクで漫画が印刷されているような状態。画にするとこんな感じ ↓












黒い雨。いやあ今まで観た中でダントツの最悪。でも、観られた面白かった。嵯峨三智子を犯したことで人生が狂ってしまう藤山寛美の若々しいユニークさ。アチャコさんの「何さらしてけつかんねん、どアホ!」バリバリの大阪・河内弁。その妻でニコニコ優しいまさに「日本の母」だった浪花千栄子が、アチャコの失敗で家屋敷を失い気が狂って豹変する演技(これはそんじょそこらのホラー映画の100倍怖い)とか、いややっぱり嵯峨三智子が着物の上から滝に打たれ、乳房が見えそうで見えない感じでそんな彼女を軽々ときゅっと抱きしめる感じ、抱き心地が良さげな感じが伝わってくるような。







浪花千栄子といえばこれ。この表情。でこんな笑顔が鬼に変わるんだから恐怖。








映画冒頭、盆踊りに興じる若い男女たち。浴衣姿でナンパして暗がりで抱き合って・・・そうか、この時代ロックンロールも当たり前でなければ、ディスコはおろかダンスホールなんかも一般的・若者的ではなかったはず。なんかほのぼのしてて良いな〜と思いました。







盆踊り ベスト キング・ベスト・セレクト・ライブラリー2017









原作は「悪名」の原作者としても有名な、今 東光(こん・とうこう)さん。「こつまなんきん」とは「勝間南京」と書き、大阪西成区生まれの野菜。小さくて形は悪いが美味しい。転じて「小股が切れ上がった良い女」という意味でも使われているそうです。ずばり嵯峨三智子さんでした。









続編は見逃しました。でもまたきっとかかると思います。 ↓ キャッチコピーナイス♡







2017年 12月20日
シネマヴェーラ渋谷 にて観賞







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原作本


こつまなんきん (1960年) (角川文庫)












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