喜劇 とんかつ一代 (1963) 監督 川島雄三






↑ これ ラピュタ阿佐ヶ谷 ロビーのポスターレイアウト。スタッフによるとお正月上映が定番で、毎年バージョンアップしているらしい(笑)。 ↓ 劇中のとんかつ屋「とんQ」の箸とマッチも再現♡











さらに川島雄三監督作品を続けます。前作 「しとやかな獣 (1962)」 からおよそ10ヶ月後の公開作品で、ブービーです。つまりこのあと同年公開の「イチかバチか」(未見)が、川島雄三監督の遺作(享年45)になるので。









ストーリー Movie Walker




はちゃめちゃです。はちゃめちゃな世界を堂々と描いた喜劇です。で個人的には、他の喜劇作品でも書いて来たとおり、「喜劇」であることの足枷が、現代の感覚で観てしまうとそこにズレを感じてしまって、思った以上に笑えなかったのが残念でした。











つべこべ言うなって。はい、確かにこねくり回したような感想を書きたいのではなく。でもどうしても「喜劇」という冠(かんむり)が付いているだけできっと現場は、演出も役者も「喜劇とは」「喜劇ならば」と、普通のドラマにはない余分な力や要素を入れてしまうのが自然なんだろうし。













例えば研究者役の三木のり平が、持ち前の身軽な体でひょいとフランキー堺に抱きつく芝居とか、そこで抱きつく必然性はなく、研究者(の演技)に身軽さは本当は要らないはずで、それは喜劇人・三木のり平としての持ちネタであって。でも現場で三木のり平がそう演じることを誰も止められないし「それが喜劇」というアプローチとして許されてしまう。結果、少なくとも今観ている私の感覚では「寒く」感じてしまう。つまり何度も書いて来た通り、笑味期限切れ。











他のレビューでは絶賛が目に付くので許しておくれ。正直な感想です。でも体調が悪かったのかも。また機会があれば再見したいです。何と言っても森繁久彌が歌うテーマ曲「とんかつの歌」は脳内破壊力ばつぐんです。

♪とんかつが喰えなくなったら死んでしまいたい〜 と朗々と歌いあげ、こんな歌詞が続きます。


とんかつの油のにじむ接吻をしようよ
花が咲いて、花が散って、太陽が輝いて
水が光っている
たくましくとんかつを喰い、二人で腕を組んで
大きな鼻の穴で一っぱい空気を吸おうよ
とんかつの油のにじむ接吻をしようよ





↓ 収録されているかは分かりません。


森繁久彌大全集








とんかつの油がにじむ接吻ですよ。とんかつ愛と男女の愛を重ねるその強引さ。言われてみればこの映画、とにかく強引に突っ走る面白さはありました。テンポが早くていちいち考えていられないような。そして昭和の、東京オリンピック目前の空気感がいっぱいに詰まっていました。よし、また来年のお正月、観に行こう!












この数ヶ月で立て続けに川島雄三監督作品に触れ感じたことは、単なる娯楽としての映画(と映画会社からは圧力がかかっていても)ではなく時に暗喩的に、時に斬新に、狙いを持って川島節を盛り込んでいること。他の作家にはない大胆さとともにそれが、わずか45歳で亡くなった監督を伝説化している理由だと思います。



今までに観た、紹介した川島作品は ↓

「東京マダムと大阪夫人 (1953)」

「洲崎パラダイス 赤信号 (1956) 」

「幕末太陽傳(1957)」

「接吻泥棒 (1960) 」

「女は二度生まれる (1961)」

「雁の寺 (1962) 」

「しとやかな獣 (1962) 」

そしてこれ。まだまだ、もっと観たい!!!






2018年 1月4日
ラピュタ阿佐ヶ谷 コメディ天国 it's 笑 Time! にて観賞















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