風速七十五米 (1963) 監督 田中重雄






ストーリーほか作品情報: wikipedia




大映の特撮映画2本立て、「風速75メートル」。







映画公開の4年前に起きた 伊勢湾台風 Wikipedia の災害映像から映画はスタートします。この台風、犠牲者数は明治維新以来最大で、95年の阪神淡路大震災まで自然災害で最多なものだったそうです。映画の中でその映像を見ているのは、主人公で新聞記者の宇津井健。健さん、ここで紹介した 「誘拐 (1962) 」監督 田中徳三 での検事役みたく熱いんです。熱く同僚記者と上役に伊勢湾台風の映像を見せながら熱弁します。「ネオン広告溢れる首都東京に、伊勢湾台風規模の台風が上陸したら、空からネオン管が降り注ぎ未曾有の事態に陥る!」と。







ネオンサインと月光仮面 宣弘社・小林利雄の仕事






確かに建築基準法など、大型ネオン広告の設置に関して法の整備が整ってはいなかっただろう時代、だから「もし伊勢湾台風規模(風速75メートル)の台風が東京を直撃したら〜」という啓蒙映画でもあったわけです。健さん、新聞記者の立場で警鐘を鳴らそうとしてとにかく熱く語ります。でそのあと向かったのがあるネオン広告の完成点灯式典。実はそのネオンを設置した会社の社長の娘・叶順子(これが引退作)と宇津井健さんは恋仲だったのです。だから叶順子の父親にも「ネオンが危ないとかケチ付けんでくれよな」とか笑って言われつつ、健さんデレデレしてます。







電気街アートミュージアム ネオンで見る秋葉原 (学研スマートライブラリ)







しかしその夜、ネオン広告のライバル会社が雇った殺し屋・高松英郎と田宮二郎の手によりネオン広告が爆破されてしまいます。やくざまがいのこの会社は、ネオン広告を設置する人夫たちにスパイを送り込んだり買収、妨害を繰り返します。で、実はその下手人の田宮二郎と叶順子と宇津井健は大学時代の仲間だったのです。しかも、田宮二郎は当時叶順子と恋仲だった過去があり、なのになのに田宮は叶順子の父親がネオン広告の会社を経営していることを知らず、偶然3人で再会して飲んで、その後田宮&叶が二人きりになって恋心を復活させてから、田宮二郎、自分がヤクザに言われるままに叶順子の父親の会社を攻撃し、さらに父親を殺すことになってしまうことに葛藤します。






田宮二郎(1935-1978)大きな瞳をキョロキョロさせてうろたえる、分かりやすい芝居というか顔芸も特徴♡。







爆破されたネオン広告を、期限までに再建しなければいけないタイムリミットと、それをさせじとするヤクザたちと、田宮と叶の恋と、そこに風速75米の台風が今、まさにやってきて・・・という映画。数多ある特撮ファンのレビューでも好評価な、銀座ミニチュア洪水シーンなど見どころ満載。なのでお話のつじつま都合良過ぎな部分には眼をつむって観ましょう。






ほんでもって実は、1958年日活製作で ↓ マイナス35米で同じ内容の映画が公開されていたそうな。


風速四十米



こっちは石原裕次郎メインで特撮映画ではなかったらしい。







さてヒロインの叶順子さん、シーンによって美しかったり、肌荒れ?とか顔がむくんで見えたりしてて気になってましたが、 叶順子 Wikipedia によるとこの映画を最後に引退した理由が、撮影の照明によって失明の危険があったとかで。あ〜そうなんだと。今はどうされていらっしゃるのか?





元大映社員のサイトに詳しい

叶順子♡








2018年 2月28日
シネマヴェーラ渋谷 ”シネマヴェーラ的 大映男優祭” にて観賞









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