にっぽん昆虫記 (1963) 監督 今村昌平






ずっ〜と観たかった、監督・今村昌平初期の傑作2本だて!!!


先ずは「にっぽん昆虫記」から!
ストーリー&レビュー「映画データベース all cinema」














劇場に張り出されていた当時の批評・解説(ネタバレ)。










とにかく 「飢餓海峡 (1965)」 監督 内田吐夢 で左幸子という女優の魂というか、良い意味でのキチガイっぷり、役者バカの美しさ狂おしさに圧倒されて、左幸子モノなら何でも観たいと願っていて、すでに 「幕末太陽傳 (1957)」 監督 川島雄三 と 「踏みはずした春 (1958)」監督 鈴木清順 をそうとは知れず観ていて思い返して納得したり。また何本かレビューしていないものもあるのですが、まベルリン映画祭で日本人初の女優賞を穫ったこの作品を一番楽しみに待っておりました。






左幸子(1930-2001)







機会があってすでにシナリオを図書館で借りて読んでいたので、今村節というか、エロスと貧困がぐちゃぐちゃしたような世界感と、何と言っても「方言」、東北地方の方言が飛び交う芝居を、事前に予習できていたのは強かった。つまり、何も知らないで観る人はそこらへんしんどいかもしれません。貧農と近親相姦の村で産まれ育った女・左幸子が、戦後東京に出てやがて売春の世界に性と生を求め生き抜いて行く物語。













タイトルだけ見ると、昆虫記録映画?いやいやそこが今村昌平、比喩・暗喩なわけです。昆虫は理由や目的があって前へ進むわけではなく、ただただ本能の赴くまま前へ進むしかない。そこに屁でも理屈でもなく自らの身を削りながらも(その自覚なんてないまま)体を売って生き延びて行くしかない左幸子(正確にはそんな女たち)の生き様を重ねていったような。鬼気迫り、時にユーモラスに、戦前から戦後、高度経済成長期の裏側の逆日本史みたいな側面もある。面白い映画でした。







↓ この第一巻にシナリオ収録されていますが、これカバー写真は第二巻です。


脚本日本映画の名作〈〔第1巻〕〉 (1975年)










左幸子 Wikipedia によると、結婚した映画監督の羽仁進が、左幸子の妹と不倫(のちに入籍)し、酒浸りになるなど哀しい晩年だったそうです。プライベートな細々したことまで分かりませんしそれはどうでも良い話ですが、こうしてフィルムに残る迫真の演技、左幸子という存在感は永遠だと思います。他の作品にもあるのですが、屈託なくケタケタ〜と甲高く笑う姿が個人的には一番好きです。















映画のことをもっと書いてよ〜いやいや、アンタ見なさいって。今村昌平が何かに書いてましたが、ある娼婦(老婆)の人生を聞き取りして、それをそのまま映画にしたそうです。だからある意味事実というかドキュメンタリー。人生喜劇でもあります。左幸子 × セックスの面で見たら、出番は少ないけれど 「五瓣の椿 (1964)」 監督 野村芳太郎  における演技の方が凄まじかった気がしますが、いやどれもそれぞれもの凄い。共演の春川ますみもいい味出してましたが、それに関しては次稿で。とにかく、観なさい!







2018年 4月24日
池袋・新文芸坐 ”日本映画 巧みの技 VOL.4 白黒(モノクロ)映画の美学”  にて観賞











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