悪名 (1961) 監督 田中徳三







ストーリー allcinema





今度は監督・田中徳三、主演・勝新太郎の二本立て。

勝新太郎と言えば座頭市シリーズ(映画版26作)で特に有名ですが、同時期にこの「悪名」シリーズ(16作)と「兵隊やくざ」シリーズ(9作)でも勝新太郎大暴れでありました。そしてその多くを演出したのが田中徳三 (1920-2007)。Wiki によれば、戦争で一年間の捕虜生活のち助監督に。溝口健二・市川崑・伊藤大輔など重鎮に仕えた叩き上げの監督さんです。ですから無駄の無い手堅い作風というか、しっかりと落ち着いて観られる感じ(なんて偉そうにごめんなさい)。







プレスシートより。時代を感じさせる文体が良い。







原作は ↑ にあるように当時大人気の今東光(こん・とうこう)さんによるもので、大阪・河内(かわち)を舞台にした こつまなんきん (1960) 監督 酒井辰雄 もうそうでしたが、河内弁の応酬で巡る人情喜劇と色気噺という感じ。特にこの「悪名」は勝新太郎とその弟分・田宮二郎の軽妙な掛け合いと、勝新太郎の奥様になられる若い中村玉緒(当時22歳)ほか、女優陣が魅せる艶技が見ものです。






右:中村玉緒。お二人ともピチピチつるつるな感じ♡








とここまで書いて、当時日本映画隆盛の時にあって長らく不遇だった勝新太郎。映画館館主たちから「勝新太郎じゃ客が入らない」と大映に抗議があったとか、今じゃ信じられないことなんですが、調べてみると「座頭市」の原型になった「不知火検校(しらぬいけんぎょう)1960」で盲目の按摩師を演じヒットして、それですぐに「座頭市」になったと思っていたのですが、違って10作品を挟んでこの「悪名」が先だったんですね。この10作品のなかにはタイトルだけを見ると「花くらべ狸道中」とか「ドドンパ酔虎伝」など、ゆるゆる(なたぶん)作品があり、勝さん恐らく歯を食いしばり耐え忍んで「悪名」で爆発したのでしょう。以降、「続・悪名」を含む8作品を経て、ついに「座頭市物語(1962)」を皮切りに「ザ・勝新太郎」ストーリーが繰り広げられていくのです。もはや、ゆるゆるタイトルは消え失せます。







スタア♡








勝新太郎の男っぷりに惚れこんで舎弟になる田宮二郎もまた、単なる二枚目スターからの脱却になったそうで、早口の河内弁での丁々発止はまさに漫才をみているよう。中村玉緒の守ってあげたくなるような儚い可愛さ、水谷八重子の薄幸なのにふくよかな下唇のエロ、そしてラストに勝新太郎と対峙するやくざの大ボス 浪花千栄子 Wikipedia (1907-1997) の鬼気迫る啖呵っぷりに痺れました。








 ↑ このまさに「日本の母」みたいな笑顔が、能の鬼仮面のように豹変する。最高でした!






2018年 4月19日
角川シネマ ”大映男優祭” にて観賞










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