新鮮な肉や焼きたての肉とは違う熟成肉の魅力

いつ頃からか「熟成肉」という肉をあちこちで見るようになりました。
一般的に食べ物は新鮮なほうがおいしいと思われますが、肉の場合はそうではない場合もあるようです。
そんな「熟成肉」の世界を覗いてみましょう。

熟成肉とは?

うまみや甘味、香りなどを凝縮させるために一定期間寝かせて熟成させた肉を「熟成肉」といいます。
肉のうま味成分はアミノ酸ですが、このアミノ酸の量が多くなれば肉はおいしくなります。肉は時間が経つと酵素の働きによって、たんぱく質がアミノ酸に変化します。これが熟成肉がおいしい秘密です。
熟成肉は、ヨーロッパで冷凍や冷蔵によって肉を保管できなかった時代に、肉を干して保存したことが始まりと考えられています。

エイジング

こうして時間をかけてにくを寝かせてうま味や香りを引き出す方法を「エイジング」といいます。
「エイジング」には、次の2種類があります。

 ◎ドライエイジング:専用の熟成庫で温度と湿度を管理して乾燥させながら
           熟成させる方法で、うま味や香りなど熟成効果が高い

 ◎ウェットエイジング:真空包装などにして冷蔵庫で熟成させる方法

熟成肉の課題

そんな熟成肉ですが課題もあります。
日本の黒毛和牛の場合はドライエイジングすると臭みが発生するため、向いていないと考えもあります。
また、熟成肉の定義や製造方法、衛生管理方法が明確に規定されていないため、味や質にばらつきがあり、管理のずさんなものが出回ることが懸念されています。

熟成肉の基準を定める声もあり、国では、管理方法や品質を一定に保つような基準を検討しています。

熟成肉の質

大手牛丼チェーン店など外食産業にも流通している熟成肉ですが、その良し悪しを見分けるのは容易ではありません。牛肉の格付けのような基準もないため、判断する目安が少ないのです。
見た目の他にその熟成肉の評判やお店の人の話などを参考に選ぶというように情報を収集するのが賢明といえるでしょう。