親不孝通り (1958) 監督 増村保造







ストーリー&優秀なレビュー




増村保造監督作品を2本。


増村監督と言えば、タッグ18本を数える若尾文子との関係で語られることが多いですが、もともと監督デビュー作がこの映画と同じ川口浩×野添ひとみによる 「くちづけ (1957) 」 なので、増村節でこの若いピチピチなカップルを料理するのは十八番とも言えるでしょう。 「くちづけ」がまるでフランス・ヌーベルバーグ調なヒリヒリしてエッジの利いた作品で大好きだったので期待して観ましたが、個人的には「くちづけ」が良すぎたのか、あまりグッと来なかったのが正直な感想。カラーで(その時代の風景としては良かったけど)パッキリしすぎているというか、それとストーリーも全然親不孝じゃないところ、例えば川口浩は金持ちの放蕩息子ですが、そもそも両親が出演しないので、これも「くちづけ」で(これも同じく金持ちの)母に対しての反撥なんかが無いし、最後にはすべて丸く収まるところなんかが何だかなと。








川口浩 (1936-87)  後年、やらせ丸出しで好視聴率だった番組での「隊長」役で有名。私も古い日本映画にハマるまでは、この顔の記憶しかなかった。









以下、ネタバレ最後まで。

銀座の裏町みたいな飲み屋街(そこを親不孝通りと呼ぶ:理由は1970年代以降に福岡・天神の一角がそう呼ばれたのと同じ)で、おもに外国人相手の賭けボウリングで小遣い稼ぎをするチャラい川口浩は、姉・桂木洋子が船越英二に堕胎させられ捨てられたことへの復讐に、船越の妹・野添ひとみをほぼレイプ・妊娠させ、それでも愛が芽生えたひとみちゃんと結婚すると見せかけ船越に会い「ざまあみろ〜愛なんてない!」と絶縁を叩き付け復讐を完了させます。しかし川口浩と野添ひとみの間にはもはや後戻りできない本気の愛が生まれてて、さらには船越と桂木もヨリを戻したりなんかしてハッピーエンド。







左:野添ひとみ (1937-1995)  私生活でも旦那になる川口浩が51歳で先立った数年後、ひとみちゃんも早くに旅立たれました。









当時の風俗、ボウリング場。倒れたピンをゲートに差し込んでボールを戻すのは人力! つまり各レーンの奥にひとりずつ学生アルバイトがずらり並んでいる景色はおもろい。撮影場所は青山にあった都内初のボーリング場だって。 当時の新聞記事 → 都内に最初のボウリング場 1952年12月20日 銀座の、それでも木造家屋が混在する下町感、川口浩含め酒場に集う大学生たちは学ラン着てますし、もはや観ることの出来ないような昭和の一時代がフィルムに焼き付いてます。そう、ストーリーを追うのをやめて「時代」を感じられただけでも貴重なひとときでした。感謝!

















2018年 3月30日
神田・神保町シアター ”東西対決! 輝ける<大映>男優の世界”にて観賞



 






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色んなサイトで不満続出ですが、2018年夏現在、ソフト化はされてません。代わりにこれでも(笑)。川口浩の横に立つ隊員の顔が半笑いなのが、まさにやらせな感じ(好)。



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