氷壁 (1958) 監督 増村保造







ストーリー・原作・リメイク資料 Wikipedia




原作は井上靖。

新聞連載されたベストセラー。を、読んでいないので何とも言えないのですが、どうも今、この時代感覚で観ると随所にぎこちなさを感じてしまう。

脚本は新藤兼人。とくれば骨太の人間ドラマ、愛憎たっぷり織り込まれて、なはずなのにどうも薄っぺらい。







氷壁 (新潮文庫)







戦後日本が主権を取り戻して様々な文化・風俗が発展していくなかに、割とど真ん中の位置に「山岳ブーム」があったと思う。山登り。登山を通して人生の神髄を極めるみたいな。特に雪山登山は生死の境に直結するからか、山を神妙かつ真摯に捉え、汚れなき聖域への挑戦として多くの人たちを虜にしていたと考える。

それは今もエベレストなどへチャレンジし続ける登山家たちしかり、その精神みたいなものはブームがあろうかなかろうか関係なく引き継がれているし、毎年のようにそんな登山家、冒険家たちの死の報せも目にしている。登山はスポーツのようであり、そうではない。競争があるように思えて、本当はない。自身との闘い、内省的なものだと想像する。






昨今、「山ガール」とかもてはやされてますけど、映画の時代はちゃいました。硬派す。


バテない体をつくる登山エクササイズ―山登りのための基礎体力・基礎知識が身につく!






同じ会社に勤める菅原譲二(当時32歳)と川崎敬三(当時25歳)は山岳フリークです。ともに助け合ってキャンプを張って冬山にチャレンジしました。川崎は妻子あるのに山本富士子(当時27歳)と不倫してました。でもってちょっと心を病んでました。そんでもってザイルが切れて転落、行方不明になります。菅原は自分を責めます。会社も最初は同情してくれるのですが、切れたザイルが当時出たばかりのナイロン製で、「ナイロンザイルが切れるはずがない」と新聞ネタにもなり、菅原に疑惑の目が向けられます。ザイルの製造元が会社と関係があったこともあり、ついに大掛かりな装置までこしらえてザイルが切れるかどうか?の実証実験までやられちゃいました。






山の天気はね。


登山者に役立つ観天望気 ~雲を読み、山の天気を予測する~ [DVD]







実験でザイルは切れませんでした。そこでいつもは善人ぶってても腹黒い役柄の山茶花究(当時44歳)が菅原の会社の社長なんですが、これが意外にも(ほんと意外)最後まで菅原を信じて応援してくれるものの、菅原は亡き友の遺骸捜索と自身の「山を極める」想いを胸に、恋心を抱かれていた川崎敬三の妹・野添ひとみ(当時21歳超可愛い)に山を降りたら結婚すると約束して、登って彼も転落死。

うーん。

映画が言わんとする山男のロマン、みたいなものがよく分からないのもあって、何かうまく感じられませんでした。井上靖原作の深みを知ればまた違ったと思うのですが。でもきっとぼくの理解力が足りないのだと思います。 氷壁 Wikipedia によると、2000年代に入ってもリメイクが続いています。はい。また機会があれば再見します。







山と溪谷 2018年12月号 「雪山登山ルート50選」







2018年 9月18日 神保町シアター
”夢見る女優・野添ひとみ” にて観賞







Amazon プライムの動画配信で見る!(この文字クリックして検索!)








氷壁 [DVD]






Japan Movie